近年、多様性やSDGs目標が注目される中で、社会や企業がインクルーシブなアプローチを採用する重要性はますます高まっています。
インクルーシブ遊具やイベントは、障がいや年齢に関係なくすべての人が参加できる環境を提供する取り組みの一例です。
本記事では、インクルーシブの基本的な考え方、実際のインクルーシブイベント事例、そしてワンステップが提供するインクルーシブ遊具について解説していきます。
目次
インクルーシブとは
インクルーシブとは「包括的であること、または包摂的であることを意味する」言葉です。
また、あらゆる人々が平等に参加できる社会や環境を指します。例えば、性別、人種、障害の有無に関わらず、すべての人々が尊重され、機会を得られる社会を目指す考え方です。
ビジネスや教育などの機会でのインクルーシブは、組織内で多様性を尊重しすべてのメンバーが認められ、どんな人でも関与できる環境を築くことを目指しています。
これには、ダイバーシティの促進、アクセシビリティの向上、差別や偏見の排除などが含まれます。
インクルーシブは、社会全体や個々の組織やコミュニティにおいて、公正で平等な環境を作るための重要な考え方です。
インクルーシブとSDGs
SDGs(持続可能な開発目標)は、2015年に国際連合が採択した目標で2030年までに世界的な課題に取り組むための共通の計画です。
17の目標と169の具体的なターゲットで構成され、貧困の撲滅、不平等の解消、気候変動への対策など人々と地球にとってより良い未来を実現することを目指しています。
その中に「インクルーシブ」という言葉が含まれている目標が4つあります。
- 目標4「質の高い教育をみんなに」
- 目標8「働きがいも経済成長も」
- 目標10「人や国の不平等をなくそう」
- 目標11「住み続けられるまちづくりを」
SDGsは、地球上のすべての人々が包括されることを目指す「誰も取り残さない」理念と密接に関連し、インクルーシブという概念と非常に近いものだと言えます。
社会や企業がインクルーシブに取り組む重要性
社会や企業がインクルーシブな取り組みを重視することには多くのメリットがあります。インクルーシブなアプローチは、持続可能な発展を促すためにも重要です。
すべての人々が参加し、貢献できる環境では、個人の能力や才能が最大限に活かされ経済成長と社会的調和が促進されると考えられます。
さらに、インクルーシブな価値観を発展させることで、多様性が尊重され、包摂的な環境を提供すれば不平等・差別の減少が期待できます。
これによって、人々のライフスタイルの向上や心理的・感情的な安定性を受け取ることがよりできるはずです。
そして、企業がインクルーシブな対応を行うことで、従業員のモチベーションや生産性が向上し、組織全体の競争力が強化されるというメリットもあります。
新たなアイデアや革新的なものを生み出すためにも、高い受容性を持つことは不可欠でしょう。
インクルーシブ遊具のある公園やインクルーシブイベントの増加
近年「インクルーシブ」という言葉が普及したことで、世間では認知している人が多くなったと考えられます。
それに伴い、インクルーシブ遊具がある公園やイベントが増えている傾向です。
多様性が重要視されてきた現代、今後ますますインクルーシブ関連の商品やイベントが普及していくと考えられます。
障がいや年齢に関わらずみんなで遊べる場所づくり
インクルーシブという言葉が広まったことで、障がいや年齢に関わらずみんなで遊べる場所づくりが注目されてきています。
企業などは、複数の種類の遊具やエリアを提供し、個々の好みや能力に合わせて選べるようにし全ての人が安全で快適に利用できるよう設計します。
また、、コミュニケーションを促せるよう、教育とトレーニングにも注力。スタッフやボランティアには、障がいについての理解と適切なサポート方法についてトレーニングを行います。
例えば、手話通訳やコミュニケーションボードを用意して意思疎通をサポート。
その他、イベントを実施しています。年齢や興味に応じた多彩なイベントやプログラムを提供し、誰もが楽しめるように工夫しています。
新しい参加者も歓迎され、自分らしく参加できるようなイベントがあれば多くの人にとって嬉しいはずです。
インクルーシブな遊び場の5つのポイント
インクルーシブの遊び場5つのポイントを以下にて紹介します。
アクセシビリティ
誰もが公平にアクセスでき、最大限に自立して遊びに参加できるよう、物理的環境を整える。
選択肢
誰もが自分の好きな遊びを見つけ、さまざまな力を伸ばせるよう、多彩な遊び要素とチャレンジの機会を提供する。
インクルージョン
誰もが対等に遊びに参加し関わることで相互理解が深まるよう、インクルーシブな環境をつくる。
安心・安全
誰もが重大な危険にさらされることなくのびのびと遊べるよう、細やかな配慮と工夫を凝らす。
楽しさ!
誰もがワクワクしながら自らの世界を大きく広げられるよう、遊びの価値の高い環境をめざす。
引用:https://www.minnanokoen.net/concept/
インクルーシブイベントの開催例
インクルーシブのイベントはどんなものがあるのか、気になっている人もいるかと思います。
実際に、インクルーシブ関連のイベントを催したい、参加してみたい人もいるはずです。以下にて、主なイベントを3つ紹介しますので参考にしてみてください。
公園主催:インクルーシブスポーツフェスティバル
2024年2月、インクルーシブスポーツフェスティバルが開催されました。インクルーシブスポーツは、障害や性別、年齢にとらわれず、誰でも楽しめるイベントです。
場所は横浜市の、「インクルーシブスポーツフェスティバルinこどもの国」の中央広場です。
車いすレース、輪投げ、アレンジボッチャなどの競技が行われました。例えば、アレンジボッチャのブースでは小さな子どもでも楽しめるよう工夫されていました。
ボウリング形式でボールを使ってペットボトルを倒す内容にアレンジ。
その他、車いすレーサーでは実際に陸上競技で使用されている車いすでマラソンを行うイベントも。
インクルーシブスポーツは、年齢や障害に関わらず誰もが楽しめるスポーツです。会場に足を運んだ人は、さまざまな人が参加し楽しんでいた印象でした。
地方自治体後援:インクルーシブパレード 2023 OSAKA
地方自治体が支援するインクルーシブのイベントが開催されました。「それは、インクルーシブパレード 2023 OSAKA」です。
このイベントでは、名前の通り「パレード」。
イベントの具体的な内容は、大阪天満宮を出発し、日本一長い商店街である天神橋筋商店街を通り、最終的に扇町公園に到着することでした。
白杖を持つ方との間隔を適切に保ちながら、おおよそ1キロを約30分で歩きます。視覚障害がある人でも、参加できるイベントでした。
また、パレード以外にも、飲食やトークショー、ブラインド体験も催され、数多くの人が参加して大いに盛り上がった印象です。
企業の取り組み事例:ブリヂストンAHLイベントナビ
ブリヂストンでも、インクルーシブなイベントを開催しています。これまで、スポーツイベントや地方共創イベントを催し、今後も予定されています。
すべての人が活き活きとした姿が実現できるよう、取り組んでいる模様です。
みんなで遊べるインクルーシブイベントにおすすめの遊具
インクルーシブイベントにおすすめの遊具を紹介します。
インクルーシブアニマル迷路
宮崎県日南市では、インクルーシブ遊具を設置したことで大きなニュースになりました。例えば、インクルーシブアニマル迷路やロコボット。
インクルーシブアニマル迷路 |
インクルーシブアニマル迷路は、通路が広く、車椅子の人でも問題なく遊べるようデザインされています。
ロコボット(ロコモーションロボット)
ロコボット(ロコモーションロボット) |
ロコボットはセンサーを使用して動くロボットで、それにより誰もが同じフロアで体験できます。
コミュニケーションを促し、周りの人々と協力して楽しめる点が特徴です。
このように、障害や年齢に関わらず全員が楽しめる機会があります。ぜひ関心がある方は、インクルーシブ関連のイベントや商品に触れてみてください。
ジャンボスペースリングトス
ジャンボスペースリングトス |
「ジャンボスペースリングトス」は、直径4メートルの巨大な輪投げゲームです。このカーニバルゲームはイベントで定番の人気を誇り、特に屋外でのイベントで好評だと言われています。
小さなお子様も楽しめるよう、足場をご用意しております。
重要性の高まるインクルーシブへの取り組みに注目しよう
インクルーシブは今後、さらに普及していく可能性があります。
社会や企業がインクルーシブに取り組む必要性がますます増すでしょう。
近年、障がいや年齢に関係なく、すべての人が参加できる遊び場を提供するための取り組みとして、インクルーシブ遊具やインクルーシブイベントが注目されています。
今後インクルーシブ社会を実現していくためにも、商品の生産や環境づくりに取り組んでいくことが求められます。
すべての人が共生していくためにも、一人ひとりが理解を深めていくインクルーシブ関連のイベントなどの機会を作っていくことは大切です。