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スキー場の新たな集客アプローチを徹底分析!グリーン&スノーシーズンのフル活用が必須。

日本ではスキー場が500カ所以上あると言われ、世界でもスキー場が多い国の1つとして有名です。日本のスキー場の施設数は、アメリカとほぼ同数と世界トップクラスです。

*2026年に冬季オリンピックが行われるミラノがあるイタリアでは、約250カ所

近年、海外からのインバウンド需要も増加しています。

この記事を書いている8月は、スキーのオフシーズンです。

最近はオフシーズンではなく、「グリーンシーズン」と呼び、グリーンシーズンの対策も増えてきました。
冬のオンシーズンには国内のスキーヤー・スノーボーダーだけでなく、海外からも多くのインバウンド客が訪れます。

 

スキー場運営の施設様では、冬のオンシーズン力を入れる一方で、オフシーズンの集客にも力を入れていくことが主流となりました。これは日本だけでなく、海外でも同様です。

 

スキー場を運営されているお客様と私もお話をさせていただいたことがありますが、スキー場経営においては、いくつかの課題があるようです。今回は課題と取り組みをいくつか取り上げ、事例を紹介していきます。

主な課題と取り組み

①期間の長いグリーンシーズン(オフシーズン)の活用

②多様な顧客層へのアピール(インバウンド需要)

③雪不足のリスク対応

④デジタルマーケティングの強化

⑤サステナビリティの推進

⑥オンシーズンのファミリー層獲得

 

それでは1つずつ見ていきます。

 

①期間の長いグリーンシーズン(オフシーズン)の活用

スキー場のオンシーズンは12月~2月ですが、オフシーズンはオンシーズンの3倍近くあります。

12~2月はスキーシーズン 3~11月はオフシーズン(グリーンシーズン)

グリーンシーズンへの対策は日本国内でも多くの施設様が取り組まれています。

少し事例を紹介します。

まず、景色を最大限に活かした取り組みとして、白馬岩岳マウンテンリゾートの巨大ブランコがあります。山上のスキー場から広がる壮大な景色を楽しむことができ、まるでアルプスの少女ハイジのような体験が味わえます。

白馬岩岳マウンテンリゾート様のブランコ

 

次は、ファミリー層が多く滞在する8月を中心にした夏休み限定でウォーターパークを展開するケースです。

傾斜を活用したウォータースライダー
2レーンのタイプが主流。約30mを1スパンとして連結可能

 

スキー場の傾斜を利用し、水をポンプで吸い上げながら、ウォータースライダーの上部から水を流すと、壮大な自然の中でウォータースライダーを実施することが出来ます。

 

アルマジロボールは、緩やかな傾斜や平坦な場所でも実施可能です。

アルマジロボール
アルマジロボールは平たんな場所での実施も可能

 

②多様な顧客層へのアピール(インバウンド需要)

 

外国人観光客は2024年以降も増えると予測される

 

2023年度の新潟県の発表によると、外国人のスキー利用客数は2022年の約2倍56万人となり、過去最高を更新しています。(日経新聞参照

2024年は年末にかけて少し円高に振れると言われていますが、円安で海外からの観光客にとって魅力的な国の一つと言われる日本で、スキーを楽しむお客様も今後、さらに増えると予測されます。

英語のサイトで多くPRしていくことやSNSの活用が重要であり、これは④のデジタルマーケティングの活用にもつながる部分です。

 

③雪不足のリスク対応

スキー場では、以前スキーをする若者が減り、スキー人口減少が問題となりました。実際に1990年代のピーク時はスキー&スノボ人口は1800万人でしたが、2016年には580万人まで減少し、1/3まで減少しています。

 

スノーボード人気や冬のオリンピック等でも日本選手が活躍し、スノボ人口は増えると予測されること、また、上にも書いたインバウンド客の流入が増えることはプラス要因でありますが、2023年には倒産件数過去10年間で最多というニュースもありました。

倒産の原因としては、上に書いたスキー人口減少、コロナの大きな影響、そして最近の気候変動による雪不足が主要因と言われています。

減り続ける日本のスキー場(フォーブスジャパン参照
設備・魅力がある施設が集客を増やし、黒字化する傾向にある

 

特に雪不足は世界的に深刻で、2023年にはヨーロッパで、フランスのスキー場の半分は閉鎖を余儀なくされたそうです。

そこで、自然を活用したマウンテンバイクトレイルがヨーロッパを中心に人気を博しています。

マウンテンバイクトレイルは冬の雪不足時の対応も可能にするアクティビティ

 

⑤サステナビリティの推進

サステナビリティ推進を進めているスキー場もあります。

アメリカではサステナブル(持続可能)の取り組みを行うことが、気候変動を抑え、アウトドアの愛好家が持続的にアウトドアを楽しむことにつながるため、様々な取組をスキー場が工夫を凝らして進めています。

たとえば、ユタ州のある多スキー場では、温室効果ガス排出量を20%削減するために、新しいリフトの設置を覆うためにモミの木の植え直し、太陽光発電システムの設置、リフトへの相乗り希望者をRIDEアプリで誘導するなどの取り組みがされています。サステナビリティレポートはこちら

 

アルタスキー場(夏の様子)
2023年夏の取り組み

HPを見ると、22ののボランティア、スチュワードシップ、教育イベントが開催され、グリーンシーズンにぴったりのバードウォッチング会キングなども実施されています。

今後、日本国内のスキー場でも、自然を活かした様々な体験が現在のプログラム以上に増えていくと思われます。また、インバウンド需要を分析し、海外のお客様が求めるプログラムを作っていくことで、新たな需要を掘り起こす可能性もありそうです。

 

⑥オンシーズンのファミリー層獲得

 

オンシーズンでスキー、スノーボードを楽しむ場合、どうしても小さいお子様がいらっしゃるファミリー層に対応できないケースも出てきます。そこで、エアー式遊具を活用した事例を紹介します。

 

エアー式スノーシューター(雪滑りコース)とエア遊具のキッズゾーン
二人乗りのチューブに乗って、親子で滑走!
タイガースライダーは人気で行列が出来る盛況ぶり

 

エア遊具やスノーシューターなど、様々なアクティビティを準備することが可能です。エア遊具はご希望に応じて様々なタイプがあり、販売・レンタルどちらでも対応可能です。オンシーズンにファミリー層を獲得することは、長期的なファン獲得のためにも大変重要な戦略であるとお客様からもお聞きしたことがあります。スキー・スノボはもちろん、それ以外でも楽しむことが出来るゾーンを作っておくことで、顧客満足度は一気に上がるかもしれません。

 

また、夜のエンタメとして、館内での実施が可能なアクティビティやコンテンツも少し紹介しておきます。

9DVRは子どもから大人まで大人気。2m×3mのスペースで実施可能
トランポリンパークを設置して、夜のアクティビティを強化

館内の小さなスペース、もしくは大きめのスペースも有効活用できます。また、シーズン中は悪天候に見舞われる日もあると思いますが、そのような際はトランポリン、VRなどの屋内型のアクティビティがあることで、エネルギーのあり余ったお客様も発散して、楽しむことができます。

以上、いくつかハイライトでお伝えしました。

 

ワン・ステップでお手伝いできるところは限られているかもしれませんが、グリーンシーズン・スノーシーズン共に集客&収益力アップのためにアイデアを考えていきますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。

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