人口減少が進む地方において、各自治体はユニークなイベントを企画することで地域の活性化を目指しています。
そこで注目されているのが、地域資源を活かしたユニークなイベントの開催です。
この記事では、地方創生や地域活性化の基本と、役立つイベントの成功例と、効果的なイベント運営のポイント、おすすめのツールを紹介します。
地域に新たな魅力を生み出すヒントが満載なので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
目次
地方創生・地域活性化とは
地方創生は、政府が推進する政策であり、人口減少や過疎化などの課題を克服し、地域を再生していくことが目的です。
具体的には、移住・定住の促進、地域経済の活性化、地域資源の活用、地域文化の継承などが推進されています。
一方、地域活性化は、民間団体や地域住民が主体となって行う取り組みであり、地域をより魅力的な場所にすることを目的としています。
具体的には、イベントの開催、地域特産品の開発、観光振興、地域コミュニティの活性化などが行われています。
このように、地方創生は国が主導して行う取り組みで、地域活性化は地域の住民が中心となって行う取り組みという違いがあります。
でも、両者とも人口減少に歯止めをかけ、地域に活気を取り戻すことが目的なので、似ているところもあります。
そのため、イベントを開催することは、地方創生と地域活性化の両方を後押しする効果的な方法なのです。
地方創生:政府主導の政策、人口減少・過疎化対策
地域活性化:民間・住民主体の取り組み、地域の魅力向上
地域活性化イベントの効果
地域活性化イベントには、地域にさまざまな効果をもたらすメリットがあります。主な3つを紹介します。
1. 経済活性化
イベントの開催によって、来場者がその地域や地域外から訪れます。
来場者は飲食や土産品の購入、宿泊施設の利用などを行うため、地域の商業の活性化が期待できます。
イベント運営にかかる経費についても、地元業者への発注などを通じて地域内に落ちる金額が増えます。
このように、イベントは新たな経済の循環を生み出し、地域経済の活性化につながります。
2. 雇用増加
イベント開催に伴い、会場運営スタッフや案内員、交通誘導員などの人手が必要となり、地元住民の臨時雇用の機会が生まれます。
イベントの開催が一過性のものでなく、継続的に行われれば、店舗やサービス業でも人手不足が解消され、正規雇用も生まれる可能性があります。
3.関係人口の増加
地域外から参加したイベント来場者の中には、リピーターとなって地域を継続的に訪れる人が現れます。
その中には、地域に継続的に関わったり、将来的に移住を希望したりする「関係人口」となる人も出てくるでしょう。
こうした関係人口の増加は、地域の持続的な発展につながります。
地域活性化イベントには、このように経済面、雇用面、人口面でさまざまな波及効果があり、地域全体の活力アップにつながるメリットがあります。
地域活性化イベントのポイント
地域活性化イベントを企画・運営する上で、成功させる重要なポイントがあります。ここでは主なポイントを6つ挙げます。
1. 食や産業など地域資源を活かす
イベントでは、その地域ならではの食や産業など、地域資源を大いに活かすことが重要です。
地域の特色を前面に押し出すことで、他地域とは違う魅力を知ってもらえるだけでなく、関連産業の活性化にもつながるでしょう。
●農産物の収穫体験や加工品の販売
●伝統工芸品の実演・展示
●地域の伝統芸能を披露するステージ
成功事例:広島県三次市「平田観光農園」
2. 伝統文化を活かす
祭りや伝統芸能、年中行事など、地域に根付く文化は大きな魅力の源泉です。このような伝統文化を活かしたイベントを企画することで、
地域の誇りと愛着を高め、観光資源としても訴求力が増します。
●地元の祭りや伝統行事を取り入れたイベント
●伝統工芸体験教室
●歴史的な建造物を使ったイベント
成功事例:岐阜県可児市「チャンバラ合戦」
3. 地域の人たちの参加を促す
理想は地域住民主体で企画・運営することですが、企画段階から関わるだけでも、イベントへの主体性や愛着が湧きます。
当日のスタッフとしても活躍の場が生まれ、地域コミュニティの活性化にもつながります。
●ボランティア募集
●地域住民向けのワークショップ
●参加型イベント
成功事例:大分県湯布院「自然と共生するリゾート温泉地での民間主導による地域活性化」
4. 持続可能なイベントにする
単発のイベントではなく、継続して開催できる仕組みづくりが重要です。
ごみの削減や再生可能エネルギーの利用など、環境に配慮したイベント運営を心がけましょう。
収支を意識することやSDGsの理念に沿った取り組みで、イベントの継続性が高まります。
●毎年恒例のイベント
●季節に合わせたイベント
●テーマを変えたイベント
成功事例:福島県檜枝岐村「真夏の雪まつり」
5. 地域の継続的なファンを作る
SNSの活用などにより、イベントの魅力を広く発信しましょう。
ファンを増やすことで、リピーターが増え、地域の応援団を作ることができます。
●魅力的なコンテンツ
●充実したサービス
●来場者とのコミュニケーション
成功事例:滋賀県愛東町「全日本あいとう4時間耐久三輪車レース」
6. 助成金や補助金の活用も検討する
国や自治体が用意する助成金や補助金を有効活用すれば、イベント運営がスムーズになります。要件を確認し、積極的に活用しましょう。
●地方創生交付金
●地域活性化支援事業
●観光振興事業
成功事例:岐阜県可児市「チャンバラ合戦」
このようなポイントに留意しながら、地域性豊かで魅力的なイベントを企画・運営することが重要です。
地方創生の取り組み成功事例
地域活性化に向けたさまざまな取り組みが全国で行われています。ここでは、独自の工夫によって成功を収めている事例を紹介します。
広島県三次市:(有)平田観光農園
年間16万人来客する平田観光農園では、直売所での特産品販売や、イチゴ狩りや野菜の収穫体験ができます。
また、薪を割って火をつけるところから楽しむアウトドア体験など、地域の農業資源を活かした体験型イベントが人気です。
周辺には飲食店や土産物店も立ち並び、市内に大きな経済波及効果をもたらしています。
農業の担い手不足や高齢化に悩む地域にとって、多くの観光客を呼び込み、地域の経済活性化に貢献しています。
成功のポイント
●地域の農業資源を活かしたイベントを開催することで、地域の魅力を広く伝えることができます。
●観光客の来訪を促すことで、地域の経済活性化につながります。
●イベントを継続的に開催することで、リピーターを獲得することができます。
おすすめツール
基本のレシピは決まっていますが、地域の食材をトッピングすることで地産地消のグルメイベントとして展開が可能です。
佐賀県佐賀市:コンテナ広場を核とした商店街活性化のまちづくり
佐賀市の中心市街地では駐車場や空き地が目立ち、歩行者減少に悩んでいました。
この課題解決に向けて、住民参加型で進められたのが「コンテナ広場を核とした商店街活性化のまちづくり」プロジェクトです。
具体的には、空き地を芝生広場に再生し、中古コンテナを活用した交流施設や図書室、チャレンジショップを設置。
多世代交流やイベント開催を通じ、にぎわいを取り戻しています。
成果は顕著で、広場周辺には店舗やシェアハウスが続々と誕生。 市民の満足度向上や主要商店街の通行量増加にもつながっています。
このプロジェクトは、遊休地活用と低コストなコンテナという組み合わせで、持続可能なまちづくりに成功しています。
成功のポイント
●従来の商店街とは異なる、新しい空間を創出することで、人の興味を引ける。
●イベントを定期的に開催することで、地域住民の交流の場を提供する。
●地域住民や事業者などが協力してイベントを運営することで、一体感を生み出せる。
おすすめツール
プログラミング教室(コロコロゲームを創ろう) | 体験型アトラクションのレンタル
大分県湯布院:自然と共生するリゾート温泉地での民間主導による地域活性化
湯布院は、小規模で特徴のない温泉地から、自然と共生するリゾート温泉地へ変わってきました。
民間企業主導による地域活性化による温泉、文化、自然を活かした独自の保養温泉地の形成です。
具体的には、ゆふいん音楽祭、ゆふいん映画祭、湯布院観光辻馬車など、住民自らが企画・運営する手作りイベントを長期間開催しています。
また、料理人らが研究会を立ち上げ、地元農家との連携による地産地消を図るとともに、地元野菜を使った料理を考案してきました。
町の魅力を最大化しつつ、過剰な開発を抑え、自然環境の保全にも配慮するバランスの取れたまちづくりが好評を博しています。
地域資源の有効活用と民間の活力を組み合わせた地域活性化の成功例と言えるでしょう。
成功のポイント
●地域の自然環境を活かしたイベントを開催することで、地域の魅力を再発見できた。
●地域住民の参加を促すことで、地域への愛着を深めることができる。
●民間事業者と行政が協力してイベントを運営することで、持続可能な取り組みを実現する。
おすすめツール
恐竜と火山がデザインされたエアーの迷路です。
比較的コンパクトな迷路ですので、公園の広場や駐車場などでも展開が可能です。
地方創生の実現に向けては、こうした先進的な事例から学ぶべき点が多くあります。地域の実情に合わせて、効果的なイベントを企画・運営しましょう。
地方創生のユニークな町おこしイベント
地域資源を生かした独自のイベントは、観光客や関係人口を呼び込み、地域の活性化につながります。
ここでは一風変わった地方創生のための町おこしイベントを3つご紹介します。
福島県檜枝岐村:真夏の雪まつり
檜枝岐村では、夏場に雪を地上に敷き詰めた「真夏の雪まつり」が毎年開催されています。
このイベントでは真夏のソリ滑り、雪上スイカ割り、雪上かき氷早食い選手権など、雪を使ったさまざまなイベントが楽しめます。
飲食ブースや売店も出店され、雪上ビアガーデンも設置されています。
気温の高い季節に雪を体験できることから、多くの家族連れなどが訪れ、村の賑わいを見せています。
観光客の獲得と村の知名度アップはもちろん、雪遊びを通じて、子育て世代の移住定住を後押ししようとしています。
このイベントの特徴
●真夏に雪遊びができるという、斬新なアイデア
●暑い夏に涼を感じられる、非日常的な体験
●冬の雪を利用した、環境に優しいイベント
おすすめツール
スノーマシン(人工降雪機) | 体験型アトラクションのレンタル
氷を削って雪を降らせる降雪機です。
夏や雪の降らない地域でも、雪遊び体験が可能です。
専用の滑り台を一緒にご利用いただくと、そり遊びもできます。
京都府南丹市:「南丹サンサン祭」4時間耐久三輪車レース
アウトドアやスポーツ町おこしを目指す南丹市商工会では、4時間耐久三輪車レースが行われています。
全国からの参加者だけでなく、地元の工業高校も参加し、24時間テレビやドキュメントなど多くのメディアにも取り上げられていました。
また、ツリークライミング協会やフライングディスク協会、昔の遊びを伝える協会などのイベントも同時開催。
子どもに大人気のふわふわドームや巨大迷路、ドッグラン、BBQ広場など町内企業による協賛や大会ボランティア募集をし、町を挙げた取り組みとなっています。
多くの関係人口を作ることで、多くの観光客を集めています。
三輪車という地域資源だけでなく、多くの企業や団体を生かした人気の一大イベントとなっています。
このイベントの特徴
●全国規模の三輪車レースという、スケールの大きさ
●大人から子供まで、誰でも参加できる気軽さ
●地域の企業や団体の魅力を再発見できる
おすすめツール
チャレンジサイクル(1人用~6人用) | イベント用乗り物レンタル
岐阜県可児市:チャンバラ合戦
可児市で開催される戦国時代の合戦をモチーフにした「チャンバラ合戦」は、参加者がスポンジ製の刀を使って戦う、大規模なチャンバライベントです。
30秒で理解できるほどルールが簡単であり、その上、運動能力が勝敗に影響しにくいことから、子どもからお年寄りまで楽しめると評判です。
近年は海外からの参加者もあり、国籍を問わずに誰でも気軽に楽しむことができます。
歴史を活かした地域活性というと、どうしても年配の方や愛好家にしか響かない印象があります。
しかし、可児市はチャンバラ合戦という誰でも楽しめるアクティビティを取り入れることで、ターゲット拡大に成功しました。
現在では年間で100件もの合戦がおこなわれており、また、チームビルディングにも役立つことから国家公務員総合職の研修にも採用され、自治体も積極的に参加しています。
このイベントの特徴
●大規模なチャンバラ合戦という、迫力満点のイベント
●年齢・性別・国籍に関係なく楽しめるアクティビティ
●侍や忍者などの衣装をレンタルして、なりきりを楽しむこともできる
おすすめツール
簡易式エアテントお化け屋敷 | 体験型アトラクションのレンタル
洋風・和風のお化けともに、海外の方からも人気が高いツールです。
日本っぽいイベントを楽しみたい・夕方~夜までイベントがしたい、というお客様にもおすすめです。
このように、地域資源を生かした斬新なアイデアによって、多くの人を呼び込む町おこしイベントが全国各地で開催されています。
イベントアイテム×地方創生で地域を盛り上げよう
地域活性化イベントを成功させるためには、イベントの企画・運営だけでなく、イベントアイテムの活用も重要です。
イベントアイテムは、イベントをより盛り上げ、参加者の満足度を高める効果があります。
弊社では、たくさんのテーマに合わせたツールをご準備していますので、こちらも参考にして下さい。
例えば、
●地域の伝統工芸品を使ったワークショップ
●地域の食材を使った料理教室
●地域の自然を活かしたアクティビティ
●地域の音楽やダンスを使ったパフォーマンス
●地域の歴史や文化をテーマにした展示会
お子様向けイベント以外にも、日本の原風景を活かしたもの、恋活や婚活のイベントでも多くの地域で活用出来ると思います。
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