近年、少子高齢化や人口減少、地域経済の衰退といった課題を抱える地方自治体が増加傾向です。これらの課題を解決するために、最近ではスポーツを活用した地域活性化や町おこしの取り組みが注目を集めています。
本記事では、スポーツが地域活性化や町おこしに与える影響や事例について詳しく解説します。課題や解決策についても紹介するので、地方自治体、スポーツ関連企業の担当者はぜひ読んでみてください。
目次
スポーツが町おこしに与える影響とは?
スポーツが町おこしに与える影響は主に3つです。
・地域経済の活性化
・地域のブランド力向上
・地域コミュニティの強化
それぞれ解説します。
地域経済の活性化
スポーツは、地域経済の活性化に大きな役割を果たしています。スポーツイベントによって選手や観客が集まることで、宿泊施設や飲食店、交通機関が多く利用されるでしょう。多くの人が集まることで、地域活性化につながります。
また、スポーツイベントを運営することで、地域の雇用機会を創出する可能性があります。
地域のブランド力向上
スポーツイベントを開催することで、地域の名前や特色が広く知られ、認知度の向上につながります。認知が拡大することで、地域のブランド力も向上するでしょう。
地域のブランド力向上の手段として、最近では「スポーツツーリズム」が注目されています。スポーツツーリズムとは、スポーツを目的とした旅行であり、地域の魅力を高める手段です。
スポーツ観戦や参加を通じて、スポーツイベントを楽しむ観光客が増えることで、地域のブランディングが進みます。
地域コミュニティの強化
スポーツは地域に活力を与え、住民同士のつながりを深める可能性を秘めています。地域住民がスポーツイベントの運営に参加することで、地域コミュニティが強化されます。地域住民がスポーツを通じて交流することで、地域への愛着が湧くでしょう。
また、スポーツは子どもから高齢者まで誰でも楽しむことができるため、多世代の交流が促進されます。
スポーツによる地域活性化・町おこしにおける課題
スポーツによる地域活性化・町おこしには、以下の3つの課題があります。
・資金不足
・人材不足
・継続性の確保
それぞれ解説します。
資金不足
スポーツイベントを開催する場合、資金が必要になります。継続的にイベントを開催するためには、安定した資金を確保しなければなりません。
資金不足を賄うためには、以下の方法が挙げられます。
・補助金・助成金の活用
・スポンサー獲得
・クラウドファンディング
自治体の補助金やスポーツ関連助成金を活用することで、運営費を確保できます。地元企業にスポンサーを依頼すれば、双方にメリットをもたらすでしょう。
クラウドファンディングではイベントの意義を伝え、共感を得ることによって、資金を集められます。
他にも、グッズの費用やイベントの参加費から収益化を狙うことで、長期的な収益基盤を構築できます。
人材不足
スポーツで地域活性化や町おこしをするには、スポーツイベントを運営するための人材を確保することも重要です。人材不足を解決するためには、以下の対策が考えられます。
・地域住民を巻き込んだ運営体制の構築
・運営チームの育成
・ボランティアの確保
地域住民を巻き込んで主体的に活動できる体制をつくることで、スポーツイベントを開催できるでしょう。
継続性の確保
スポーツによる地域活性化や町おこしは、長期的な視点で仕組みを構築することが重要です。一度盛り上がったイベントも、継続しなければ効果は薄れてしまいます。単発ではなく、継続的に地域を活性化していくためには、下記のような施策が必要です。
・地方自治体や企業、教育機関、地域団体など関連機関との連携を強化する
・イベントを地域の恒例行事にする
・SNS・Webを活用した積極的な情報発信をする
地域の実情に合わせて持続可能な仕組みを構築することで、長期的な地域活性化や町おこしにつながります。
スポーツイベントの企画事例については、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
https://onestep-miyazaki.com/blog/sports-day-event/
スポーツを活用した町おこしの成功事例
スポーツを活用した町おこしにはさまざまな事例があります。ここでは、3つの地域を抜粋して、それぞれの事例について紹介します。
長野県白馬村
長野県白馬村は、1998年の長野オリンピック以降、国際的なスノーリゾートとして知られるようになりました。特にスキーやスノーボードなどのウィンタースポーツが観光の中心となっています。
さらに、夏季には登山やマウンテンバイクなどのアクティビティを提供し、四季を通じてスポーツ観光を推進しています。
これらの取り組みが評価され、2023年に白馬村は国連世界観光機関(UNWTO)の「ベスト・ツーリズム・ビレッジ2023」に選出されました。この認定は、スポーツを通じた持続可能な観光地づくりの成果を示しています。
鹿児島県指宿市
昔から観光地として多くの人が訪れる鹿児島県指宿市(いぶすきし)は、「スポーツのまち」と言われています。
指宿市ではスポーツ合宿やキャンプの運営、大会事務局の方々をサポートするために「スポーツコミッションいぶすき(SCI)」が窓口となり、一元的な対応を行っているのが特徴です。スポーツコミッションいぶすき(SCI)には、市全体でスポーツによる交流人口を拡大するために自治体をはじめ、体育協会や観光協会、商工会議所などが参加しています。
また、指宿市で行われる「いぶすき菜の花マラソン」は、日本で一番早く開催される市民参加型のフルマラソン公認大会です。全国各地から1万3000名ものランナーが集結し、沿道ではさつまいもや茶ぶし、菜の花漬けなど地場の特産品が振る舞われます。
埼玉県さいたま市
2023年11月に埼玉県さいたま市のさいたま新都心駅周辺で開催された自転車ロードレース「ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」では、35億9,400万円の経済効果があったと言われています。
「ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」とは、2013年から開催されているロードレースの大会です。世界最大の自転車レース「ツール・ド・フランス」を制したスーパースターたちが、さいたま新都心の市街地を駆け抜ける特設コースを走ることが慣例となっています。
アクセスが良好で都市部を舞台にした周回型の短距離レースだったため、観客が手軽に観戦できたのが、集客の要因のひとつです。また、自転車関連商品の展示や体験イベント、グルメフェスティバルなど、家族連れや観光客も楽しめる要素が充実していました。
その結果、11万2,000人の来場者が訪れ、飲食に4億7,000万円、交通に4億6,000万円などを消費したと報告されています。
地方での事例は、こちらの記事も読んでみてください。
https://onestep-miyazaki.com/blog/machiokoshi-event-idea/
スポーツイベントで活用できるアイテム
スポーツによる地域活性化や町おこしを目的としたイベントでは、子どもたちの集客が重要です。ここでは、弊社の商品の中から、スポーツイベントで活用できるアイテムを3つ厳選してご紹介します。
ミニボルダリングゲーム
ミニボルダリングは、高さ5mほどのアトラクションです。左右で登ることができるため、友達や兄弟で競争することもできます。
タッチできたらお菓子のプレゼントなど、ゲームとしてもおすすめです。
商品ページ:https://onestep-miyazaki.com/7873/
ジャンボプレーヤーゲーム
ジャンボプレーヤーゲームはゴールの前に巨大なバスケ選手が立ちふさがり邪魔をしている中、ゴールを決められるかチャレンジするゲームです。
普通のゴールリングとは一味違ったシュートのゲームを楽しめます。
スポーツイベントはもちろん、バスケチームのファンイベントにもお勧めです。
商品ページ:https://onestep-miyazaki.com/36787/
エアー式カーリング
エアー式カーリングはどこでも手軽に楽しめるゲームです。
カーリングストーンが4つずつ付いているので、1対1の勝負をすることが可能です。
登ったり飛んだり跳ねたりが苦手なお子様や小さなお子様でも楽しんでいただけます。
商品ページ:https://onestep-miyazaki.com/50416/
地域活性化の事例を参考にスポーツの力で町おこしを成功させよう
スポーツを活用した地域活性化や町おこしでは、観光促進や経済効果、コミュニティ強化など多くのメリットをもたらします。一方で、資金や人材の不足、継続性といった課題に向き合わなければなりません。
成功事例を参考に、自分たちの地域に最適な方法を見つけ、スポーツイベントを盛り上げましょう。